金融系や商社系、メーカー等では新規会社と取引を開始する際、審査する部署はあると思います。
審査部は会社の業務分担上、営業が持ってきた会社を客観的に調査し審査し、ダメな会社と取引しないための安全弁的な部署のはずでした。しかし営業部と利害対立するため年度末には、現場サイドからの悲痛な叫び「この案件、落ちたらノルマ未達だから頼むぜ!」、さらに営業部役員からの圧力により、独立性が損なわれ審査基準は低くなり、1か月程度で審査終了するという「新規案件を通過させるための審査部」状態になっていました。その結果、おかしな案件も通ったりして問題になりましたが審査の責任にされるなどハズレくじばかり引かされておりました。
なお同業他社でも同じような状態だったようで、「今は無理だけど年度末の3月なら投資できますね」なんて言っている担当者もいました。ですので資金調達が必要なベンチャー企業はノルマ未達ギリギリの年度末あたりに話を持って行くと通りやすいかもしれません。
よくもわるくも日本の縮図だなって感じしますね。特に最近の日本って経済成長のためなら国民が不幸になってもかまわないみたいな。
内田樹先生の「街場の憂国論」を読んでから、多少種類は違うかもしれませんが、こんなことがいろんな組織や政治で起こっているんだなって思いました。