会社では1年に1度、顧客満足度調査のようなアンケートを行っていました。
表向きは調査結果を分析し、業務改善に繋げるというものでした。
アンケート項目はマンガと違い色々ありましたが、マンガでは
わかりやすく表現していますので、その辺突っ込まないでくれよ。
なお私は金融関係の会社(ベンチャーキャピタル)に勤めていたため、
顧客というのは投資先の会社のことを指します。
※ベンチャーキャピタル・・・未上場企業に投資し、株式上場、M&Aさせて儲ける仕事。
マンガの通り、部長が望んでいたのは顧客満足度最高の結果のみでありました。
なぜならば「我が社の顧客満足度は最高である!」という精神論が
社長や一部の役員に蔓延していたため、無慈悲な現実を突きつけようもんなら
部長が問い詰められる恐れがあったのです。全く理解不能ですがね。
その辺の空気を全く読めていなかった私は訳もわからず怒鳴られたのです。
こういう状況を思い出すと第二次世界大戦時の日本軍の組織と同じじゃん!と思うのです。
日本の敗戦を分析した定番の書「失敗の本質」よりちょっと抜粋してみました。
失敗の本質より引用
事実を正確かつ冷静に直視するしつけをもたないために、フィクションの世界に
身を置いたり、本質にかかわりない細かな庶務的仕事に没頭するということが
頻繁に起こった(P288)失敗した戦法、戦術、戦略を分析し、その改善策を探求し、
それを組織の他の部分へも伝播していくということは驚くほど実行されてなかった。
これは物事を科学的、客観的に見るという基本姿勢が決定的に欠けていたことを意味する(P326)日本軍はときとして事実よりも自らの頭のなかだけで描いた状況を前提に情報を軽視し
戦略的合理性を確保できなかった(P328)
引用終わり