私のいた会社では「ノルマ未達者は人でない」という風潮がありました。
営業部に配属されて2年程の間、私は鬼畜部長の策略により新人なのに中堅社員レベルのノルマを押し付けられていました(詳しくは拙著をご覧ください!)。他部署の新人の2倍近くのノルマを課されていたためノルマ未達状態が続き、そのことで年度末は役員に絞られ、説教好きの従業員には「仕事を舐めている」と説教され、胃痛を発症するなど辛い日々だったのを記憶しています。
これが3年目以降、部長が変わりノルマが適正数値に戻ったことや仕事に慣れてきたことで、ほぼノルマを達成できるようになりました。若かった私はノルマ達成という実績によって自信がつきましたし、さすがに一人前として認めて貰えるだろうと思っていましたが現実はそうではありませんでした。最も衝撃的だったのは、その年、ノルマ未達だった先輩から「俺はノルマ達成していないから偉そうなことは言えないけれど」という糞みたいな前置きから、仕事に対する精神論的説教を食らったことです。
結局、成果主義、実力主義と言いながら年功序列の風潮も色濃く残っているため、若手は成績をあげたとしても賞与面で若干評価はされますが、社内的には弾圧される傾向にあったのです。漫画には描きませんでしたが、トップクラスの成績を出した時もある先輩から「調子にのるな。おまえの成績は偶然だ。」などと真顔で言われたこともありました。これも転職を決意したおおきな動機です。